はじめに
インターネット社会となったいまでは、SNSに個人の情報をプロフィールとして載せたりするのが当たり前になっています。
この個人情報がみえることで、顔が見えなくても信用度が上がったり、一定年数がたったあとでも、同級生などを見つけやすいなどメリットが多くある反面、悪用されるケースも多くあります。
インターネットに上がった情報はなかなか消える物ではありません。
今回は、ネット上で個人情報を暴露されたり、プライバシーの侵害が起きた時の対応や削除方法についてもふれつつ、「削除を求める権利」についてまとめてみます。
忘れられる権利とは
これは、プライバシー保護のための新しい権利の概念であり、インターネット上に残されたままの過去の個人情報について削除を求める権利のことです。
この権利は2006年以降に試行・検討されてきた権利であり、Googleなどの検索エンジンやTwitter、FacebookなどのSNS、ブログ記事や掲示板などに対して行使することができます。
また、ある一定条件を満たすことで、犯罪歴などに関する情報などに対しても適用されるようです。
日本では、この権利についてルール快晴を検討中とのことですが、日本よりはるかに進んでいるところが「EU」です。
EUの忘れられる権利の状況
EUでは、忘れられる権利のルール化や検索結果の削除、ルール作りを進めています。
EUの最高裁が米検索大手Googleに対し、スペイン人男性が自分の過去の不名誉な情報へのリンクを検索結果から削除するように求めた請求を認める判決をだしました。
悔過として削除要請に応じたが、その数、約7万件ほどに達したと言われています。
EU圏の グーグル検索結果からは除外されているが、あくまで個人の使命で検索した結果に限られ、別の検索で検索した場合は、ヒットする可能性がある。
こう考えると、検索結果で削除してもらった情報がまだ残っていたりと、今のインターネット世代ではかなりこの権利を施行するのは大変だと思います。
裁判所も時間お経過とともに意味を持たなくなったデータについては、一定の条件のもとで個人の求めに応じて削除する義務があるとされており、ヨーロッパの利用者に対して個人情報の削除を受け付ける専用サイトをGoogleは設置しているみたいです。
日本での現状
日本では、現状認めてもらうことが難しいみたいです。
例えば、自分の名前を検索すると犯罪を連想させる単語が示唆されるため、侵害を理由にGoogleに削除を要請したが、東京高裁が請求を棄却した事案があります
これは、自分自身が行った内容に関する記事等の削除依頼には応じるが、自分自身を連想するものについては削除されないということです。
結構、この判別は難しいですね。
連想するものを削除してしまうと、ニュースとかの記事をネットで配信できなくなるのが想像できます。
こういったこともあり、日本では、まだまだこの忘れられる権利について検討中なんだと思います。
削除させる方法
直接交渉し削除してもらう
まずは、問題となっているサイトへアクセスし、問合せフォームやメール・電話などによって削除するように求めます。
もしサイト上に連絡先などが存在しない場合は、ドメイン登録者に連絡をします。
そのドメイン管理者も不明の場合は弁護士に依頼すると「弁護士法23条照会」で、ドメイン登録者を調べることができます。
Googleから個人情報の削除依頼
Googleの検索に表示される情報の削除依頼は下記のフォームからリクエスト可能です。
さいごに
匿名で誹謗中傷などを行うケースが多くなってきている中、エスカレートし個人情報までも晒すなどの行為をする人も少なからずいるのが現状です。
自身の個人情報は自身でなるべく守るようにしたいところです。
また、削除代行業者には注意してください。弁護士以外が削除依頼を行うことは違法となっています。
まずは専門家に尋ねるのが確実かもしれません。